今日、水木しげる先生が亡くなりました。
御歳93歳でした。
私は小さい頃、祖母の家で「水木しげるの妖怪辞典」をよく読んでもらっていました。
祖母の家には大人向けの活字の本ばかりで、唯一挿絵がたくさん入っていたのが、水木先生の妖怪辞典だったのです。
その影響を受けて、未だに怪異譚、怖い話が好きです。(映像ホラーは苦手だけど)
大げさですが、水木先生は確かに私の嗜好形成に大きく影響を与えた作家さんです。
ゲゲゲの鬼太郎、悪魔くん…と水木先生のアニメ作品にも触れていましたが、私が子供の頃大好きだった水木先生の映像作品はNHKで夏休みに放送していた「のんのんばあとオレ」です。
「のんのんばあ」は水木先生の少年時代を描いた自伝的作品。
幼少の水木先生(しげーさん)は家のお手伝いに来ていたおばあさん(のんのんばあ)から様々な妖怪のことを教えてもらいます。
NHKドラマの「のんのんばあ」は妖怪がアニメーションでコミカルに描かれており、子供心に楽しく見ていました。(怖い妖怪もいましたが)
「のんのんばあ」で水木少年の幼少期を知っている(気持ちになっている)せいで、水木先生の訃報を知った時、私が知っていた水木少年の人生が今日終わってしまったという気持ちになりました。
あの、妖怪と絵が好きだった茂さんはもうこの世にはいないのです。
水木先生はいつまでも生きていらっしゃるものと、心のどこかで思っていたのですね。
先生の作品はきっと後世まで生き続け続けるでしょう。
ただ、私は水木先生にもっと長生きしてほしかった。生きていて、これは実際にあった話なんですよ、と自伝作品について語っていてほしかった。
もうそれが叶わなくなることが悲しいと感じた日でした。