劇場版エックスのキャラクターデザインを手掛けた結城信輝さんの同人誌『X修正原画集』を中古入手しました。
同人誌と言っても、劇場版エックスで結城さんが手がけた修正原画を集めて作られた製作裏本みたいなものです。
数多アニメ化されたCLAMP作品の中でも劇場版Xの作画が一番もこな先生の美麗な絵を忠実にアニメに起こした作品だと思います。
キャラクターデザインを担当された結城さんのお仕事が最高に素晴らしい…!!
昴流と星史郎さんは、バビロンOVAや劇場版X、TV版X、ツバサ、ワンダーランド等色々アニメになってるのですが、個人的に絵が一番好きなのは劇場版Xです。
(総合的にはバビロンOVA2が一番好きなんだけどね。)
とりわけ、結城さんの描き起こした星史郎さんがめっちゃ私のツボ。
(『結城信輝 X修正原画集』P58)
「最初から殺し合う運命だったのかもしれませんね」
劇場版で一番好きな星史郎さんの絵。
この表情がとても星史郎さん。
この顔で声が古澤さんとかたまらない。
でも星史郎さんって運命とか気にしてなさそうなので、この台詞には違和感。
最初から殺し合う運命だと思っていたなら、何を思って賭をしかけたのか?っていう別の妄想が広がる・・・。
まあ、劇場版Xは一貫して「運命」を強調した作品なので、星史郎さんの台詞もそれを受けてのことかと思います。
劇場版では開始5分で登場、開始10分で退場する昴流と星史郎さんですが、昴流が術を使う時に手の甲に桜塚護の印が浮かびあがったりと、作画の設定は細かいです。
昴流は式服に懐剣装備してるしね。
原画集の最後に各キャラの設定画が収録されてます。
昴流(同 P325)
星史郎(同 P331)
全体的に90年代前半な感じの絵ではありますが、神レベルに上手い。
昴流は少し幼さが残ってて、X初期よりバビロン終盤の青年昴流に近いかな。
星史郎さんは、眼鏡の形のせいかバビロンの星史郎さんっぽい。
設定画には全身図もついてるのですが、昴流の設定画を見ても式服の構造は謎のままでした…。
やっぱり切り込み入ってるタイプの狩衣袖なのか。
私がバビロン好きなので昴流と星史郎さんをクローズアップしましたが、結城さんの絵はどのキャラも原作の美しさを再現し、かつ表情の特徴も掴んでいます。
特に神威の美形っぷり半端ないです。
中でも一番の気合いを感じたのは小鳥。
小鳥の髪の毛が本当にすごいのです。
あと嵐のスカートひだとか…神だわ。
改めて劇場版Xの作画の素晴らしさを実感できる修正原画集でした。
これでストーリーは殺戮話じゃなければ、全てパーフェクトなんだですけどね。
(出展)
高い城の男『X 修正原画集』(1997年12月29日)