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中谷美紀,売野雅勇,小西康陽,大貫妙子,松本隆,坂本龍一
コメント:中谷美紀さんのアルバム。思っていたより知ってる曲多いです。
流石、作曲坂本龍一。
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中谷美紀さんのアルバムを借りてきました。
中谷さんのデビューシングル「MIND CIRCUS」という曲のフレーズが、ずっと頭に残っていました。
去年『東京BABYLON』が再燃してから、この曲はバビロンの世界観に近いんじゃないかな〜と思っていたのですが、先日歌詞を改めて検索してみたらやっぱり北都ちゃん→昴流くんっぽい歌詞だと思いました。
(参考)
「MIND CIRCUS」(うたまっぷ)
中谷さんの歌声は壊れそうなくらい繊細かつどこか透き通る冷たさがあって、パワフルな北都ちゃんっぽくはありません。
でも「MIND CIRCUS」の、虚構の世界から”君”の純粋さを守りたいという世界観は、弟を最初から最後まで守ろうとした北都ちゃんに通じるものがあると思います。
そして、「MIND CIRCUS」の核は一見明るいようなメロディなのに全体的に暗いところ。
淡々と歌われる歌声に、歌詞の「君を守る」ことがいつか破綻するのではないかという不安さを感じるのです。
だから、「MIND CIRCUS」は全てが破綻してしまった後のバビロンの世界観にとても合っていると思うのです。
調べて知ったのですが、「MIND CIRCUS」の作詞をされた売野雅勇さんは、東京パフォーマンスドールズ「キスは少年を浪費する」の作詞もてがけた作詞家さん。
「キスは少年を浪費する」はバビロンのイメージサントラにも収録されている曲で、CLAMP先生は「東京BABYLONという創作物のイメージ」と仰っています。
しかも両作とも1993年発売なのです。(改めて調べたら、「MIND CIRCUS」は96年発売でした。)
(因みに「キスは少年を浪費する」は小室哲哉、「MIND CIRCUS」は坂本龍一と有名作曲家がてがけています。)
この二曲に共通する世界観は「少年性の喪失」だと思います。
多分、作詞家の売野さんの世界観なんだろうなあ。あと時代の影響もあるかも。
(売野さん自身超有名作詞家なので、色んな作詞をされてて、全てを知ってるわけではないのですけど)
「MIND CIRCUS」の中でも一番印象的な歌詞は、
「世界は変わるよ 君が想えば」
全体的に北都ちゃん→昴流くんっぽいと思う歌詞なのですが、このフレーズはバビロンで北都ちゃんが昴流くんに本当に伝えたかったことっぽいなと思うのです。
感じ方は人それぞれなので、あくまで私の所感ですけど。
それにしても歌詞に「ベルリンの壁」が出てきちゃう辺り、90年代を感じさせます。
借りたアルバム「ABSOLUTE VALUE」の中に、同じく売野作詞の「砂の果実」という曲があるのですけど、これがとてつもなく
暗い曲です。(バビロンっぽさは感じないけど)
あまりの救いのない絶望的な歌詞に、テレビで流れた時にとてもインパクトがあったの覚えてます。
「MIND CIRCUS」はまだ曲のテンポが明るいから聴いてられる。
中谷美紀×売野雅勇×坂本隆一の世界観って「絶望」とか「荒廃」なイメージです。