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原 点火
講談社
¥ 680
(2013-10-23)
コメント:御手洗潔シリーズコミカライズの第2巻。収録は「山高帽のイカロス」と「数字錠」
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御手洗潔シリーズのコミカライズ第2巻です。
収録作品は空を飛ぶ人間の謎の死を追う「山高帽のイカロス」、クリスマス前に起きた悲しい事件を描く「数字錠」の二編。
○3rd Record「山高帽のイカロス」
自分は空を飛べると主張していた売れない画家が、電線の上に横たわる死体として発見された。
画家の友人から依頼を受けた御手洗が事件解決に乗り出す。
画家の死体発見と同じ夜に起きた列車と車の衝突事故、心神喪失で公園を彷徨っていた有名デザイナー。
関係のないような点が御手洗の推理により線で結ばれていく解決編が面白いです。
この話は都心の高層ビルの側面にある謎のドア(階段やベランダがなく、ただドアのみがある)は、空が飛べる人間のためにあるのでは?という空想から生まれています。
空を飛ぶ画家という幻想的なイメージも魅力的な話。
○4th Record「数字錠」
電飾会社の社長が殺された。現場は数字錠で作られた密室。
警察から依頼を受け捜査に乗り出した御手洗は、電飾会社の歳若い社員・宮田と親しくなるが…。
御手洗の優しさがわかる話として、作者曰く(女性)読者に人気の高い話とのこと。
コミカライズ自体は原作とおりです。
本編よりも島田先生による解説(御手洗シリーズと同人誌の話)が…なかなか複雑なものがあります。
コミカライズはリアル寄りな絵で話は原作に忠実に描かれてますので、「御手洗シリーズを漫画で読む」という新しい間口として適していると思います。